歯科恐怖症学会、歯科医師の渡辺です。
歯の治療においては、色々な痛みを伴うことがありますが、今回は、歯医者での「土台作り」の痛み、について解説していこうと思います。
なぜ歯医者での土台作りは痛いのか?
そもそも、「土台作り」とは何なのか?
歯の治療を行なっていくと、最終的に、「被せ物」をして、治療を終了することがあります。
被せ物をする前に、その内面に作られるのが、「土台」と呼ばれるものです。
土台はポストと呼ばれるピンのようなものと、レジン(プラスティック)とで出来上がるのですが、
土台作りが必要なのはそもそも土台部分の歯が虫歯などを取るために削られていている場合です。
土台作りが必要なのは、ほとんどの場合、「根幹治療」と呼ばれる歯の神経の治療を終わったあとです。
つまり、歯の神経をとっているので、歯に対しての刺激は「痛み」を感じることがありません。
なので、痛くないはずです。
では、なぜ「土台作り」が痛いのか?
先ほどお伝えしたとおり、歯の神経をとっている歯に、「土台作り」を行うので、歯をけずったりすること自体には痛みを感じないはずです。
しかし、「土台作り」をするにあたって、ラバーダムというゴムのシートを装着する際の金具が歯茎に当たって痛みを感じるとか、歯や土台を削っていく際に、削るバーが歯ではなく、一部、歯茎にあたってしまうときがあり、それに対して痛みを感じることはあるかもしれません。また、歯の治療をしてくときに、唇を引っ張ったり、舌を引っ張ったりすることがあるので、それに痛みを感じることがあるのかもしれません。
それでもやっぱり歯が痛い場合は?
それでも痛い場合は、治療している歯が虫歯が大きいだけでなく、歯周病も併発していたり、弱っていたりしている場合、また、歯の神経の治療でまだ歯の内部や、歯の根っこの先端の細菌が再度悪さをしているのかもしれません。
どちらにせよ、治療中に痛みがある時は、必ず治療している歯科医師に痛い胸をお伝えください。
ということで、今回は、
なぜ歯医者での土台作りが痛いのか?というテーマでお伝えさせていただきました。
土台作りは、基本的には、痛みがないはずの治療です。それでも痛みが強い場合は、何かが起きていると考えられるので、必ず歯科医師に伝えるようにしましょう。
このブログでは、歯科恐怖症の方が少しでも歯医者さんに通えるような後押しになるように情報発信をしています。また、引き続きよろしくお願いします。
・歯科医師
・歯科恐怖症学会専門医