歯科恐怖症学会、歯科医師の渡辺です。
このブログでは、歯科恐怖症に悩む方へ有益な情報をお伝えしております。
今回のテーマは
【大人の歯科恐怖症の克服方法(オススメ3選)】
です。
子どもの歯科恐怖症の克服方法については、すでに様々な情報が溢れているかと思いますが、実は、大人の歯科恐怖症の克服方法(対応方法)については、十分に語られることがないため、なんとかしたい、と思いつつも一歩が踏み出せず歯科恐怖症のままという方が多いのが現状です。そこで、今回は、大人の方で、歯科恐怖症の方が、なんとかそれを克服して、歯科治療を受けることができるようになる方法を、日々歯科恐怖症の患者さんの歯科治療を専門に行っている歯科医師の目線からお伝えさせていただきます。
大人の歯科恐怖症の克服方法1
できることを少しずつ増やす
人は、自分のできないところに焦点を当てがち。今日はあれができなかった、これがダメだった。やっぱり自分はダメだ、できない。
みたいなマインドに入りがちです。しかし、「できた」に焦点を意識的に当てることが大切です。その「できた」ことは人と比べたり、結果に大小をつけてはいけません。例えば、、
・時間通りに歯医者にいけた
・ここが痛い、と歯医者さんに伝えられた
・痛いときに左手を上げることができた
・今日は15分間耐えられた
など、です。実は「できた」ことは意識的にみることでたくさん見つけることができます。
「できた」に焦点を当てることで、自己肯定感が上がり、自信がついてきます。
大人の歯科恐怖症の克服方法2
いきなり歯科治療をはじめない
急がば回れという言葉がありますが、歯科治療にもそれが当てはまります。
歯医者が嫌だし早く終わらしたい、無駄なことはやらず、最低限のことだけやりたい
そういう考えの方は多いです。しかし、治療が苦手で、いきなり治療をすると、緊張感がマックスになります。
まずは、歯科衛生士による歯周病治療・歯のクリーニングをしっかり行い、歯茎を正常にする、ブラッシング方法を習得する、ということころから歯科医院に慣れていくことが大切です。歯科衛生士とのやりとりで、さきほどの「できた」を増やすことにもつなげることができますし、歯茎を整えた上で歯科治療をすることで、歯の治療の成績(再治療のリスクを減らす)ことができます。
大人の歯科恐怖症の克服方法3
治療中に左手をあげてみよう
歯の治療が苦手な方の中には、痛いと言えなかった、水が溜まって苦しいのに言えなかった、など、歯医者に治療を任せきりのため、自分のつらさを一生懸命我慢しがちです。そんな方は、治療中に「左手をあげる」というのが効果的です。
歯科治療に我慢をしすぎると、血管迷走神経反射になってしまったり、体動につながり、治療が安全に行えなくなってしまいます。
歯科医師と患者さんの共同作業によって治療が成立する、ので、歯科医師と患者さんが意思疎通をして、歯科知慮を成立させる、ということがとても重要になっていきます。
ということで、今回は、大人の歯科恐怖症の克服方法、ということでお伝えさせていただきました。参考になれば幸いです。
・歯科医師
・歯科恐怖症学会専門医