歯科恐怖症学会の渡辺です。
歯医者が怖い・苦手・痛いのが嫌だというような方から、嘔吐反射・嘔吐恐怖症・パニック障害などの歯科恐怖症の方が、ブログ、You Tube、Podcastなどの情報発信により歯医者に通いやすくなるよう活動しています。
歯科恐怖症は大人になってから発症するのか?
今回ですが、タイトルにあるように「歯科恐怖症は大人になってから発症するのか?」ということについてお話をします。
子どもは子どもで、歯医者が苦手な場合があります。注射や機械の音などが苦手だったり、異物を口の中に入れられることも抵抗感が強かったりもします。
傾向的には、自閉症や感覚過敏のお子さんにはその傾向が強い気がしますが、絶対ではありません。
一方、成人している大人の歯科恐怖症の方は子どものとき、どのように治療していたのか?
笑気も静脈内鎮静法も使わず、どのように治療していたのか?
大人になって歯科恐怖症になった患者さんに聞くと、
「子どものときは普通にできた」
と言われることが多いです。
子どものときは普通にできたけど、大人になって、歯科恐怖症になった。
子どものときは親が連れてきていて、半ば無理矢理治療していたり、場合によっては抑えつけて治療することもゼロではありません。
大人になったら強い痛みがない限り、自主的には歯医者に行かない場合が多く、足が重くなるようです。
また、
大人になってからの歯の治療で、痛かった経験や、怖かった経験が積み重なったり、場合によりトラウマになったりして、後天的に歯科恐怖症になってしまう場合も多いようです。
歯科恐怖症になった場合は、今までから述べているような歯科医療者側の工夫や配慮により治療できるようにはなります。
患者さんのことを理解するためにも、歯科医療者は、何が原因でその患者さんが歯科恐怖症になったのか、聞いていくことは大切だと思います。
その一方で
患者さん側には、大人になってから歯科恐怖症になったとしても、歯の治療は諦めなくてよくて、安全に治療を行うことはできる、ということを理解していただきたいです。
そのために歯科恐怖症学会では引き続き、様々な情報発信を行っていきます。
それでは、また次回!

・歯科医師
・歯科恐怖症学会専門医
・マリコ歯科クリニック 副院長